A'sKey

キーボード制作・販売「A'sKey」の製品紹介やキーボードのお役立ち情報をお伝えしていきます

Earth72alice(プロトタイプ) ビルドガイド

本ページはエルゴノミクス日本語配列キーボード「Earth72alice」のプロトタイプの組み立て手順書です。

ご不明点などあればお気軽にX(旧Twitrter)へご連絡ください。

 

キーボードキットの頒布はBoothで行っております。

(リンク準備中)

 

 

内容物

Earth72alice(プロトタイプ) 自作キットには以下のパーツが付属しています。

過不足や破損などがあればX(旧Twitrter)へご連絡ください。

名称 個数 備考
トッププレート 1枚 裏面に「TOP Plate」の印字あり
メインプレート 1枚 表面に「Main Plate」の印字あり
ボトムプレート 1枚 表面に「Botom Plate」の印字あり
カバープレート 1枚 表面に「Cover Plate」の印字あり
ヘッダピン 1式 9ピン*2、5ピン*1
ピンソケット 1式 9ピン*2、5ピン*1
M2六角スペーサー7mm(メスメス) 12個  
M2六角スペーサー7mm(オスメス) 3個  
M2ネジ3mm 24個  
ゴム足 4個  

 

別途用意が必要なもの

※リンク先は参考です、別途他の方法で用意いただいても問題ございませんが互換性についてはご自身の責任で確認をお願いいたします。

名称 個数 備考
RP2040-Zero 1個  
MX用キースイッチソケット 71個  
ダイオード 72個 リードタイプまたはSMDタイプ、お好みで
ロータリーエンコーダー(高さ20mm) 1個 エンコーダーの高さはお好みで
USB TYPE-C ケーブル 1本 USB端子がもげやすいため、マグネット式のケーブルがオススメ
Cherry MX互換キースイッチ(5ピンor3ピン) 71個  
キーキャップ 1式 商品写真はKeychronのキーキャップセットを使用しています。Majestouch交換用シリーズAcid Capsシリーズでも全てのキーを埋めることができます。

日本語配列キーキャップについては是非こちらの記事も参照ください。

alektor.hatenablog.com

作成に必要な工具など

名称 用途 備考
はんだごて 各パーツのハンダ付け 温度調整機能の付いたものがオススメ
はんだ吸い取り機、吸い取り線 ハンダ付けに失敗した際のリカバリ なくてもOK、あると失敗してもリカバリーが効く
油性ペン(黒) 基板の側面を塗る 100均のものでOK、太い方が作業が楽
マスキングテープ パーツの仮固定 100均のものでOK、テープならなんでもいいがマスキングテープだと跡が残らず綺麗に剥がせる
ニッパー パーツのカット 100均のものでOK、刃こぼれしている場合は買い替えること
ラジオペンチ キースイッチのピン修正 100均のものでOK、なくても爪で代用したりできるので持ってれば使う程度でよい
キープラー キースイッチやキャップの取り外し ないと取り外しができないのでほぼ必須、遊舎工房Amazonなどで買える、キーキャップ用とキースイッチ用は別なので注意(両方できるタイプもある)
リードベンダー ダイオード等の足曲げ なくても組み立てには問題ないが、将来的にいくつもキーボードを作ったりする予定があるなら作業効率が上がるので持っていると便利
はんだづけマット はんだづけ時の汚れ防止、火事防止 はんだづけ時にフラックスが飛び散って汚れることがあるため、気になる場合はあると便利

 

作成手順

添付されている写真はEarth72aliceの組み立て風景ではない場合がありますが、実施する手順は同じですので参考にしてください。

 

ファームウェアの書き込み

RP2040-Zeroにファームウェアを書き込みます。

 

RP2040-ZeroをPCに接続する

USB TYPE-C ケーブルでPCと接続します。

 

ファームウェアをダウンロードする

REMAP上のEarth72aliceのファームウェアページにアクセスし、ファームウェアファイルをダウンロードします。

 

ファームウェアを書き込む

RP2040-Zeroの表側に搭載されている「BOOT」ボタンを押しながら「RESET」ボタンを押します。

するとPCがRP2040-Zeroをドライブとして認識しますので、先ほどダウンロードしたファームウェアファイルをこのドライブにコピーしてください。

自動的にRP2040-Zeroが再起動ます。

 

書き込みチェック

REMAPにアクセスし「+KEYBOARD」をクリックします。

「earth72alice」が表示されればファームウェアの書き込みは成功です。



 

PCB基板の側面の処理

まずはPCB基板の側面を油性ペンで黒く塗りつぶします。
動作には影響しませんが、完成時の見た目が格段によくなるため是非実施してください。

太い油性ペンがあると簡単に塗れて便利

メインプレートの組み立て

ダイオードを取り付ける

メインプレートへダイオードをハンダ付けします。
リードタイプ、SMDタイプどちらを使用しても大丈夫です。(本手順ではリードタイプを前提に進めます)

 

ダイオードは極性(取り付ける向き)があります。

基板の表示とダイオード本体をよく確認し、画像のような向きで取り付けるようにします。

ダイオードの黒い方を基板の縦線側に合わせる

ダイオードの足を折り曲げ、基板に挿し込みます。

リードベンダーなど折り曲げ工具があると便利ですが、なくても大丈夫です。

結局のところ基板に挿さればいいので、爪などで90度に折り曲げながら挿し込んでください。

こんな感じで曲げればOK

多少ブサイクでも挿し込めれば大丈夫

ダイオードを挿し込んだらひっくり返して、反対側から飛び出た足を広げるように折り曲げます。

足を広げて固定する

合わせて72ヵ所ダイオードを挿し込みます。

ロータリーエンコーダーやRP2040-Zeroを取り付ける部分のダイオードD51」が忘れやすいので注意してください。

 

この後の工程で基板から落ちないようにダイオードを挿し込んだ面からマスキングテープなどでダイオードを抑えます。

全てのダイオードを仮固定する
(写真は別のキーボードの基板です)

メインプレートをひっくり返し、飛び出た足を全てニッパーでカットします。

ニッパーで基板を傷つけないよう注意する
(写真は別のキーボードの基板です)

全てのダイオードの足をはんだづけします。

火傷に注意

全てのダイオードをはんだづけしたらマスキングテープを剥がします。

はんだづけに疲れたら休憩しながらやりましょう
(写真は別のキーボードの基板です)
キースイッチソケットを取り付ける

合わせて71ヵ所にキースイッチソケットをはんだづけします。

 

キースイッチソケットは表面実装のパーツとなっていますので、まずはソケット取り付け位置の片側にだけ少量のはんだを溶かし込みます。

予備はんだするのは右左どっちでもOK

予備はんだを流し込んだらキースイッチソケットをはめます。

この際向きがありますので写真のようにソケットを基板の印刷に合わせて配置してください。

向きを誤るとあとでキースイッチがハマらない

ソケットを指で押さえながら、先ほど流し込んだ予備はんだを溶かしてソケットを固定します。

ソケットが加熱されて火傷の恐れがあるので注意

全てのソケットを仮固定できたら、続けてソケットの反対側の端子をはんだづけします。

片側は予備はんだの仮固定、片側は普通のはんだづけ、の状態
(写真は別のキーボードの基板です)

最後に予備はんだで仮固定していた方の端子に再度はんだを流し込み、しっかりはんだづけします。

両側しっかりはんだづけされて固定されている状態になったらOK
(写真は別のキーボードの基板です)
ロータリーエンコーダーを取り付ける

3本のピンを目印にロータリーエンコーダーの取り付け位置にハメます。

これまでとは反対にメインプレートの表側(Main Plate - Frontの印字がある方)に取り付けるので注意してください。

ピンと穴の位置を合わせる

基板をひっくり返したら左右5か所をはんだづけします。

RP2040-Zeroを取り付ける

Earth72aliceのプロトタイプではRP2040-Zeroを表裏逆に取り付けます。

取り付けた状態ではファームウェアの書き込みができないため、必ず先にファームウェアの書き込みを実施してから取り付けてください。

 

付属のピンソケットにピンヘッダを挿し込みます。

この際ピンヘッダの短い方をピンソケットに差し込んでください。

 

RP2040-Zeroのボタンが付いている側からヘッダピンを挿し込みます。

RP2040-Zero/ヘッダピン/ピンソケットの順です。

ミッチミチだけど気にしない

 

メイン基板の裏側にUSB端子が外側に来るように取り付けます。

向きが違うと全てのピンがちゃんと刺さらないので注意

 

基板に固定できたらヘッダピンとRP2040-Zeroをはんだづけします。

23か所のピンをはんだづけする

 

基板をひっくり返し、表側からピンソケットを基板にはんだづけします。

こちらも23か所、ピンが短いので抜けないよう注意

以上でRP2040-Zerpの取り付けは完了です。

将来的にファームウェアの再書き込みなどを行う必要がある場合はピンソケットからピンヘッダごとRP2040-Zeroを取り外してから行ってください。

 

スタビライザーの取り付ける

基板表側のエンターキーと左シフトキー部分にはスタビライザーを取り付けます。

基板に空いている大きい穴側にスタビライザーの金具が来るように取り付けます。

こちらはエンターキー側

 

先に小さい穴にスタビライザーの足を入れ、その後大きい穴側を押し込みパチッとハメます。

最後までハメないとあとで組み立て時に干渉するため注意

 

動作確認

最終的にキーボードを組み立てる前に動作テストを行います。

REMAPの設定ページにアクセスし「+KEYBOARD」をクリックしEarth72aliceを選択してから「接続」をクリックします。

 

キーマップ設定画面が表示されたら「…」→「Test Matorix Mode」をクリックします。

 

ピンセット等でキースイッチソケットを短絡させるか、実際にキースイッチを接続して、各キーが正しく反応するかテストします。

金属のピンセット等で短絡させると「キーを押した」と認識する
(写真は別のキーボードの基板です)

押されると色が変わる

-TIPS-

反応しないキーがある場合はパーツの取り付け忘れやハンダ付けのミスを確認してみてください。
特定のキーのみであればソケットやキースイッチの取り付け不備の場合が多いです。
縦や横1列のキーがまとめて反応しない場合はProMicro側のピンのハンダ付けに不備がある場合が多いです。

 

動作確認が完了したら次の工程に進んでください。

 

キーボードの組み立て

ボトムプレートにスペーサーを取り付ける

まずボトムプレートにスペーサーを取り付けます。

取り付けるスペーサーは以下の通りです。

上から1段目(3穴):7mm(メスメス)3個、7mm(オスメス)3個

2段目(3穴):7mm(メスメス)3個

3段目(3穴):7mm(メスメス)3個

4段目(3穴):7mm(メスメス)3個

 

各段のスペーサーを以下のように固定します。

※表面=印字がある方、裏面=印字がない方

1段目:表面に7mm(メスメス)を配置し、裏面から7mm(オスメス)で固定

2段目:裏面に7mm(メスメス)を配置し、表面からM2ネジで固定

3段目:表面に7mm(メスメス)を配置し、裏面からM2ネジで固定

4段目:表面に7mm(メスメス)を配置し、裏面からM2ネジで固定

 

メインプレートを取り付ける

ボトムプレートの上からメインプレートを被せます。

スペーサーの角の位置によってはハマらないので、ネジを緩めて微調整しながらボトムプレートとメインプレートが重なるようにします。

ペッタリ重なればOK
(写真は別のキーボードの基板です)
トッププレートを取り付ける

トッププレートを被せてネジ止めします。

9か所M2ネジで固定してください。

スペーサーとネジ穴の位置を合わせる
(写真は別のキーボードの基板です)

 

カバープレートを取り付ける

キーボードをひっくり返し、ボトムプレートから伸びているスペーサーに位置を合わせてカバープレートをM2ネジで固定してください。

6か所ネジ止めする
(写真は別のキーボードの基板です)

 

ゴム足を取り付ける

キーボード裏面にゴム足を取り付けます。

下側(ボトムプレートに貼り付ける側)は位置マーク(〇)に合わせてゴム足を貼り付けます。

上側(カバープレートに貼り付ける側)は位置マーク(〇)は無視して、カバープレートの下側に貼り付けてください。

プロトタイプ版は上側を位置マークに合わせて貼るとゴム足が接地しなくなります

 

キースイッチを取り付ける

いよいよキースイッチの取り付けです。

お好みのキースイッチをキーボードの表側からパチパチとハメていきます。

(私はこの作業が一番好きです)

 

キースイッチは金属のピンが2本出ているので、このピンがソケットにハマるような向きで真っすぐ取り付けてください。

この2つの金属ピンが電気的な接点になる

 

なおキースイッチを取り付ける際はピンが曲がっていないかひとつひとつ目視で確認することをオススメします。

挿し込んだ時に妙に抵抗がある場合は無理に力を入れず、ピンの向きや状態を確認してみてください。

このピンが折れ曲がってることがよくある

 

キーキャップを取り付ける

お好きなキーキャップを取り付けたら完成です!

お疲れさまでした!

 

完成したら

完成したら写真や感想をX(旧Twitter)へ投稿してもらえると嬉しいです!

その際はハッシュタグ「#Earth72alice」や「#自作キーボード」をつけてもらえれば大喜びで設計者がいいね&リポストさせていただきます。

 

また設計者はもっとたくさんの方に日本語配列の自作キーボードを使ってもらいたいと思っています。

キーボードの感想や「もっとこういう機能が欲しい」といったフィードバックは大歓迎ですので、是非Xアカウント「@alektor_diy」へご連絡ください!

キーキャップをオーダーメイドした話

皆さんこんにちは、アレくとーるです。

 

今日は海外でカスタムキーキャップと呼ばれているキーキャップのオーダーメイドサービスを利用したので備忘録を兼ねて流れをご紹介します!

 

 

オーダーメイドに至った経緯

自作キーボードの世界に足を踏み込んだ多くの方が最初に気付くのはきっとこうだと思います。

 

日本語配列少なくね・・・?

 

そうなんです、日本語配列の自作キーボードは少ないんです。

原因は日本語配列キーキャップの種類の少なさ。

 

世界中で使われる英語配列と違い、日本でしか使われない日本語配列のキーキャップは国内需要しかないため種類が少ないのが実情です。

日本語配列英語配列の違いはアーキサイトさんのページがわかりやすいです。

archisite.co.jp

 

日本語配列のキーボードを中心に設計している身としては、このキーキャップ少ない問題は結構深刻です。

そんな中あるニュースが飛び込んできました。

 

カスタムキーキャップ作成サービス!?

こいつぁやるしかねぇ!

ワイだけの最強のキーキャップを作るんや!

 

ちなみに日本語配列キーキャップについてまとめた記事はこちら

alektor.hatenablog.com

 

利用したサービス

今回は紹介されていた「YUZU Custom Keycaps」でキーキャップを作っていきます。

YUZU Custom Keycapsではプリセットのレイアウトの中から自分のキーボードに近いものを選び、キーキャップの印字やカラーをカスタマイズしていくスタイルのようです。

キー素材はPBT、印字は昇華印刷、プロファイルはCherryのようです。

 

また今回は使いませんでしたが「FK Custom Keycaps」だとプリセットだけでなく自分でキーキャップの物理配列をカスタムすることもできます。

またプロファイルもCherryだけでなくMDAやXDAなども選択できるため、特殊な配列のキーボードの場合はFK Custom Keycapsの方が向いていることもあるかもしれません。

ちなににFK Custom KeycapsではISOエンター(日本語配列のエンターキー)が選べなかったのも、今回利用しなかった理由のひとつです。

 

実際にカスタムしてみる

能書きはこのくらいにして、早速YUZU Custom Keycapsにアクセスして注文してみましょう!

 

キーボードのレイアウトを選ぶ

今回は日本語配列用のキーキャップが欲しいので「BASE KIT」を選択しました。

 

たったそれだけで早速カスタム画面が表示されます。

おらワクワクすっぞ!

カスタム、いい響きだ…

 

レイアウトオプションを選ぶ

下部の「Layout options」を選択してキーキャップの追加が必要かどうか確認しましょう。

BASE KITの場合は全部で4つのオプションがあり、それぞれ追加料金が明記されていました。

珍しい1.75uや2uのスペースバーなどもオプションで追加できる

このオプションは最初に選んだレイアウトによって表示されるものが異なるようなので実際に選択して何が追加されるのか確認してみるのも面白いかもしれません。

中には追加料金なしで追加できるものもあるようです。

 

印字をカスタムする

続けて「Edit labels」を選択し印字をカスタムしていきます。

日本語配列用にカスタムする場合は以下のように設定したあと個別に印字を設定していきます。

Language Default(QWERTY)  のままでOK
Sublegends

None または Katakana を選択、Katakana にするとカタカナが印字される

(ひらかな印字したい場合はNoneにしたあと自分で個別に設定)

Templates

基本はそのままでOK

印字する場所のテンプレート設定なので好みがある場合は設定

Fonts 好みのフォントを選択

 

Fontsは選択画面で赤枠の部分をクリックすることでジャンル選択ができます。

また下部の「Preview fonts」にチェックを入れればサンプルを見ながらフォントを選ぶことができます。

 

またこちらのアイコンからフォントをアップロードすることもできます。

好みのフォントファイルをお持ちの方はそれを利用するのもありですね。

フォントの利用規約的にOKかどうかはよく確認すること

 

好みのフォントが決まったら実際の印字をカスタムしていきましょう。

印字を変更したいキーをクリックし、設定していきます。

 

またテンプレート選択からこれらのテンプレートを選択すると文字だけでなくシンボルを印字することができます。

 

Windowsアイコンなどもあるので、シンボルアイコンのキーが欲しい場合は検索してみてください。

 

印字のプレビューが変更されない場合は「Layout options」や「Pick colors」を選択して画面をリフレッシュすると更新されることがあります。

 

私は最終的にこんなレイアウトになりました。

全角半角キーがないことに気付きました?そうです、忘れてました

 

キーキャップのカラーを選ぶ

最後に「Pick colors」を選択してキーキャップや印字の色をカスタムしていきます。

大まかにどのキーを色分けするか選択することができます。

Uniformは全てのキーを同じ色に、Alpas+Modsはアルファベットとそれ以外の2色、といった感じです。

(もちろん各キーを個別にカスタムすることも可能です。)

 

後ろ側の四角がキーキャップの本体色、手前側の四角がキーの印字の色になります。

クリックすると選択肢が表示されます。

すぐに画像に反映されるので、実物をイメージしやすいのがいいですね。

 

DARKおよびLIGHTはプリセットカラーのようです。

自分で色を選ぶ場合はCUSTOMのままで問題ありません。

DARKだとこんな感じ

 

またキーを選択することで個別に色を選択することもできます。

キーは複数選択することもできます。

スペースバーだけピンクにするとかもできる

 

私は最終的にレトロゲーム風のカラーレイアウトに落ち着きました。

 

保存する

右上の「SAVE」ボタンを押すとレイアウトを保存することができます。

https://yuzukeycaps.com/c/754cee9d-4a0f-4c0a-9ee7-9a8380ed9ed2

保存したレイアウトはURLで他の人にも共有することができるようです。

自分で設計したキーボードに合わせたキーキャップセットを保存しておいて、キーボードを購入された方に案内できるので便利ですね。

 

注文する

あとは画面に従って住所や支払い情報を登録して注文すれば完了です!

楽しみすぎる〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!

届いたらまた追記します!

 

レビューメールが届く(2024年9月26日追記)

登録していたメールアドレス宛に「お前のキーキャップできたやで!チェックしてや!」とメールが届きました。

 

リンクをクリックすると作成されたキーキャップの写真が見れるではないですか!

テンションあがる~~~~~~↑↑↑

ちゃんと色指定のキーキャップも並べてくれてて親切

ページには英語で「写真見て間違ってるものがあったら申告してね!なければ承諾ボタン押してくれれば配送かけるよ!」と書いてありましたのでチェックしたところ・・・

あれ?

「-=」のキーの「-」が印字されてないのを見つけました。

念のためチェックする性格でよかった・・・。

 

ということで画面の指示に従って印字が間違ってるっぽいよ!と申告しました。

返信が来たらまた追記します!

 

(2024年10月1日追記)

その後再度「できたやで!」とメールが来たので確認したところ、該当のキーキャップだけ再度印字してくれたようです!神~!

申告したキーキャップを作り直してくれたみたい

これでオーダーした通りのキーキャップができがったので「SEND MY ORDER」から発送を依頼しました!

届くの楽しみ~!!

 

まとめ

ということでカスタムキーキャップ注文の一通りの流れでした!

日本語配列や特殊な配列でキーキャップにお困りの方にはまさに救世主的なサービスですね。

一度やってみれば操作も簡単ですぐに慣れるので、ご興味があればぜひ自分だけのキーキャップを作ってみてください!

【2024年9月】今買える日本語配列のキーキャップリスト

日本語配列、見~つけた!

こんにちは、アレくとーるです。

突然ですが皆さんキーボードに拘りはありますか?

私はこれまでたくさんのユニークな自作キーボードに触れてきたのですが、その中で困っていることがひとつあります。

それは「日本語配列(JIS配列)のキーキャップが少ない」ということ。

この記事では私と同じように「日本語配列のキーキャップってどこなら売ってるんだよ!!」という方のために情報をまとめていきます。

なお紹介するのは2024年9月現在、通販サイト等で比較的容易に購入できる日本語配列向けのキーキャップに限ります。

 

 

購入できる日本語配列向けキーキャップ

FILCO Majestouchシリーズ共通 PBTキーキャップ

出典:Majestouch3用 PBT2色成形キーキャップセット 日本語108キー・かななし製品情報 | ダイヤテック株式会社(https://diatec.co.jp/products/det.php?prod_c=7813
材質 PBT
キー数 108
印字 2色成型
プロファイル 非公開(OEM?)
オススメ度 ★★★★★

一般的なフルサイズキーボードをカバーできるキー数、耐久性の高いPBT素材+2色成型、プロファイルも公開はされていませんが一般的な形状(多分OEM)と言うことなしです。

触り心地は印字部分で少しデコボコを感じるものの、比較的サラっとしています。

PBT素材+2色成型なので長期的に利用してもベタついたり印字が消えたりという心配がないのがうれしいですね。

使用しているキーボードと各キーのサイズが合うようなら買って損はないでしょう。

 

惜しむらくは色の展開が少なく、「」「黒(無刻印)」しかありません。

個人的には白系があると嬉しいなぁ・・・。

 

ちなみに姉妹品に「ASAGI×Gray」があり、こちらにはサイズ違いのCtrlキーなど計4キーが追加でついています。

私が初めて設計した「JP81F」はこのキーキャップを使う前提で設計されています。

 

公式オンラインショップAmazonなどで購入可能です。

diatec.co.jp

 

FILCO Majestouchシリーズ共通 ABSキーキャップ

出典:Majestouch 交換用キーキャップセット 日本語108キー・カタカナあり・レトロベーシックキーキャップ製品情報 | ダイヤテック株式会社(https://diatec.co.jp/products/det.php?prod_c=6250
材質 ABS
キー数 108
印字 非公開(レーザー刻印?)
プロファイル 非公開(OEM?)
オススメ度 ★★★☆☆

前述したキーキャップのABS版です。

こちらは印字も2色成型ではなくレーザー刻印になっているようです。

そのため長期的に利用すると表面がベタついたり、印字が禿げる可能性があります。

 

ただ代わりにPBT版にはない遊び心溢れるデザインでファミコンのようなキーキャップカラフルなキーキャップの2色が展開されています。

是非PBT素材でも出していただきたいところですね。

 

公式オンラインショップAmazonなどで購入可能です。

diatec.co.jp

 

ハイパーエックス(HyperX) PBTキートップ フル108キーセット

出典:Amazon.co.jp: 【日本語配列】 ハイパーエックス(HyperX) PBTキートップ フル108キーセット ブラック 2年保証 519P1AA#ABJ : パソコン・周辺機器(https://amzn.asia/d/a2CsXdQ
材質 PBT
キー数 108
印字 2色成型
プロファイル 非公開(OEM?)
オススメ度 ★★★★☆

FILCO同様、言うことなしな1セットです。

ただしこちらのキーは表面がザラザラしており、好みが分かれる触り心地です。

またFILCOと違い印字部分がスケルトンでLEDの光が透過するようになっているため、LED搭載キーボードの場合はよく映えそうですね。

 

ピンクの3色が展開されています。

ちなみに同梱されているキーキャップの一覧が公開されていないようなので、私が買ったものを添付しておきます。

見づらくてすみません

Amazon楽天など各種通販サイトで購入が可能です。

 

Keychron JISレイアウト用 Double Shot PBT OSAキーキャップ・フルセット

出典:Keychron JISレイアウト用 Double Shot PBT OSAキーキャップ・フルセット– SUPER KOPEK(https://superkopek.jp/collections/keycaps/products/keychron-doubleshot-pbt-osa-jis-keycap?variant=46104400593136
材質

PBT

キー数 145
印字 2色成型
プロファイル OSA(OEMとほぼ同じ高さでSAのような形)
オススメ度 ★★★★★

この記事の執筆中に最強のキーキャップが発売(再販)されちゃいました・・・。

同梱されているキー数が多く、何かと細かいキーが欲しくなる自作キーボードにはうってつけかもしれません。

オシャレな2色展開でキーボードの満足度が上がること間違いなしです。

惜しむらくは「かな印字」があるためキーボードによっては野暮ったくなってしまうかもしれません。(これはこれでレトロ感があって私は好きです)


SUPER KOPEKで購入が可能です。

 

Keychron JIS Q1 OEM 昇華型染色 PBT キーキャップセット

出典:JIS Q1 OEM 昇華型染色 PBT キーキャップセット – Keychron Japan(https://keychron.co.jp/products/jis-q1-oem-dye-sub-pbt-keycap-set?variant=41947268481195
材質

PBT

キー数 86
印字 昇華印刷
プロファイル

OEM

オススメ度 ★★★☆☆

同じくKeychronから発売されているキーキャップセットです。

個人的にかなり好みのデザインなのですが、惜しむらくはキー数が少なく自作キーボードだとキー数が足りないことが多々・・・。

3色展開されておりどれもオシャレなデザインなため、お持ちのキーボードに適合するならオススメの1セットです。(地味に1uのShiftキーついてるし)

 

Keychron Japan の公式サイトから購入可能です。

 

Keychron JIS 配列 ABS フルセット キーキャップ

出典:Keychron JIS 配列 ABS フルセット キーキャップ – Keychron Japan(https://keychron.co.jp/products/keychron-jis-layout-abs-full-set-keycap
材質

ABS

キー数 113
印字 不明(2色成型?)
プロファイル

不明(OEM?)

オススメ度 ★★★☆☆

同じくKeychronから発売されているキーキャップセットです。

材質がABSのため長期的に利用すると表面がテカテカしたり、べたつくことがあります。

ただキー数が多いため、他のキーキャップセットに比べると自作キーボード向きと言えるかもしれません。

 

Keychron Japan の公式サイトから購入可能です。

 

Keychron JIS 配列 ロープロファイル ABS フルセット キーキャップ

出典:Keychron JIS 配列 ロープロファイル ABS フルセット キーキャップ – Keychron Japan(https://keychron.co.jp/products/keychron-jis-low-profile-abs-full-set-keycap
材質

ABS

キー数 113
印字 不明(2色成型?)
プロファイル

ロープロファイル

オススメ度 ★★★★☆

同じくKeychronから発売されているキーキャップセットです。

現状唯一のロープロファイル日本語配列キーキャップです。

ちなみに2u以上のスタビライザーが必要なキーキャップは軸がずれているそうなのでご注意ください。

 

Keychron Japan の公式サイトから購入可能です。

 

[JIS] Pulsar Basic Keycaps 108 Set

出典:[JIS] Pulsar Basic Keycaps 108 Set – Pulsar Gaming Gears Japan(https://pulsargg.jp/products/jis-keycaps?variant=47283664781605
材質 不明
キー数 108
印字 不明(2色成型?)
プロファイル OEM
オススメ度 ★★★☆☆?

HyperXのキーキャップによく似たセットです。(印字が違うだけ?)

材質は不明ですが、LEDを透過するようなので2色成型と思われます。

あまり使用されている例を見たことがないので、お持ちの方がいらっしゃったら是非コメントをお願いします!

 

Pulsarの公式サイトから購入が可能です。

 

Acid Caps シリーズ

私の設計したEarth95sの商品写真もAcid Capsを使っています
材質 PBT
キー数 185(Standardの場合)
印字 昇華印刷
プロファイル Cherry
オススメ度 ★★★★★

自作キーボード界隈で多方面に活躍されているサリチル酸さんが展開されているキーキャップシリーズです。

同梱されているキー数が豊富で、1セット買っておけばどんなキーボードでもバッチリ"キマ"ります。

これまで紹介したキーキャップセットに比べるとお値段が文字通り桁違いなのですが、その価値は十分にあると言えます。

含まれているキーの種類やカラーによって様々なバリエーションが展開されているので、興味があれば是非見てみてください。

 

公式オンラインショップ遊舎工房Boothなどで購入可能です。

 

オーダーメイドキーキャップ(2024/9/19追記)

既製品はなんとなく欲しいものと違うんだよなぁと思ったあなたに朗報です。

すげぇ!キーキャップがオーダーメイドできるぞ!!!!

 

色々触ってみたところ、YUZU CusomKeycapsさんの「Base Kit」を選択するとISOエンターなど日本語配列で必須のキーだけでなく、自作キーボードで欲しくなる2uや2.25uのスペースキーも入っていてよさげです。

ほとんどの自作キーボードキットはこの1セットで網羅できるのではないでしょうか。

自分だけの最強のキーキャップが作れる
材質 PBT
キー数 185(Base kitの場合)
印字 昇華印刷
プロファイル Cherry
オススメ度 ★★★★★★★

お値段がそこそこする&海外サービスのため為替の影響を受けるものの、自分だけのキーキャップを作りたいという欲求を満たしてくれる嬉しいサービスです。

自分だけの1台を作る最後のピースを揃えることができるのは嬉しいですね!

後日私も発注してみて、記事を書いてみようと思います!

書きました!

alektor.hatenablog.com

 

まとめ

日本語配列のキーキャップが少ない!!と言いながら実際に記事を書いてみたら意外と種類ありました。

とはいえ英語配列のキーキャップに比べればほぼないに等しい状況ですし、オシャレなデザインの物はまだまだ少ないな、というのが正直な感想です。

またこれらの商品は在庫が流動的で、品切れだったり絶版になってしまうことも多いのが実情です。

もし欲しいものがあれば今は使わなくても確保しておいた方がいいかも・・・?

 

日本語配列キーキャップをお持ちの方は是非使い心地などをコメントいただけると嬉しいです!

またこのページに書かれていない日本語配列キーキャップで今も販売中のものをご存じの方は是非教えてください、調べて追記させていただきます。

 

番外編

無刻印キーキャップにシールを貼る

印字のない無刻印キーキャップキーボード用のシールを張り付けて自分で日本語配列キーキャップを作成するという手段があります。

キートップではなく側面に貼ればタイピングで剥がれることもないのでオススメです。

結構気に入ってます

 

自分で昇華印刷する

実は昇華印刷(熱転写)は自分でもアイロンなどを使って行うことができるそうです。

専用の治具を作ったりする猛者の方もいらっしゃるので、興味があれば調べてみてください。

Earth95s ビルドガイド

本ページは日本語配列左右分割キーボード「Earth95s」の組み立て手順書です。

ご不明点などあればお気軽にX(旧Twitrter)へご連絡ください。

 

キーボードキットの頒布はBoothで行っております。

alektor.booth.pm

 

 

内容物

Earth95s 自作キットには以下のパーツが付属しています。

過不足や破損などがあればX(旧Twitrter)へご連絡ください。

名称 個数 備考
トッププレート(左手用) 1枚 裏面に「TOP Plate - L」の印字あり
メインプレート(左手用) 1枚 表面に「Main Plate - L」の印字あり
ボトムプレート(左手用) 1枚 表面に「Botom Plate - L」の印字あり
カバープレート(左手用) 1枚 表面に「Cover Plate - L」の印字あり
トッププレート(右手用) 1枚 裏面に「TOP Plate - R」の印字あり
メインプレート(右手用) 1枚 表面に「Main Plate - R」の印字あり
ボトムプレート(右手用) 1枚 表面に「Botom Plate - R」の印字あり
カバープレート(右手用) 1枚 表面に「Cover Plate - R」の印字あり
M2六角スペーサー7mm(メスメス) 14個  
M2六角スペーサー4mm(メスメス) 4個  
M2六角スペーサー4mm(オスメス) 4個  
M2ネジ3mm 36個  
TRRSジャック 2個  
ゴム足 8個  
クリックして写真を表示

左手用PCB基板(プレート)

右手用PCB基板(プレート)

各種スペーサー

M2ネジ

TRRSジャック

ゴム足

 

 

別途用意が必要なもの

※リンク先は参考です、別途他の方法で用意いただいても問題ございませんが互換性についてはご自身の責任で確認をお願いいたします。

名称 個数 備考
Pro Micro Micro-B版 2個 遊舎工房で購入する場合はセット品もあります
コンスルー(12ピン 高さ2.5mm)

4本

遊舎工房で購入する場合はセット品もあります
MX用キースイッチソケット 94個  
ダイオード 95個 リードタイプまたはSMDタイプ、お好みで
ロータリーエンコーダー(高さ20mm) 1個 エンコーダーの高さはお好みで
タクタイルスイッチ 2個  
MXスイッチ スタビライザー 2u

2個

 
TRRSケーブル 1本 お好みの長さの物を用意してください、個人的には50cmくらいのものが好みです
USB Micro-B ケーブル 1本 ProMicroのUSB端子はもげやすいため、マグネット式のケーブルがオススメです
Cherry MX互換キースイッチ(5ピンor3ピン) 94個  
キーキャップ 1式

Majestouch交換用シリーズAcid Capsシリーズであれば全てのキーを埋めることができます。

中央2列のオーバーレイアウトキーを別のキーキャップにする場合は個別に計12キーを用意してください。遊舎工房で売られている無刻印キーキャップなどがオススメです。

日本語配列キーキャップについては是非こちらの記事も参照ください。

 

作成に必要な工具など

名称

用途

備考

はんだごて

各パーツのハンダ付け

温度調整機能の付いたものがオススメ

油性ペン(黒)

基板の側面を塗る

100均のものでOK、太い方が作業が楽

マスキングテープ

パーツの仮固定

100均のものでOK、テープならなんでもいいですがマスキングテープだと跡が残らず綺麗に剥がせる

ニッパー

パーツのカット

100均のものでOK、刃こぼれしている場合は買い替えること

ラジオペンチ

キースイッチのピン修正

100均のものでOK、なくても爪で代用したりできるので持ってれば使う程度でよい

キープラー

キースイッチやキャップの取り外し

ないと取り外しができないのでほぼ必須、遊舎工房Amazonなどで買える、キーキャップ用とキースイッチ用は別なので注意(両方できるタイプもある)

はんだづけマット

はんだづけ時の汚れ防止

はんだづけ時にフラックスが飛び散って汚れることがあるため、気になる方はあると便利です

 

前提

作成にかかる時間

自作キーボードの組み立ては慣れた方でも数時間かかる作業です。

初めての場合はじっくり時間を取って、場合によっては数日に分けて少しずつ作業することをオススメします。

集中力が切れた状態で無理に作業を続けると自分の指をはんだづけして火傷したり誤ってパーツを取り付けたりすることがあります(経験談

はんだごての温度

温度調整機能つきのはんだごてを使う場合は温度を340℃程度に合わせてください。

自作キーボードを制作する場合はほとんどのパーツがこの温度で問題ありません。

なお本キットには取り付けできませんが、LEDを取り付ける場合はもっと温度を下げないと破損してしまう恐れがあります。(LEDの耐熱温度は300℃程度らしい)

はんだに含まれる鉛

多くの場合、個人が使用する場合扱いやすい「鉛入りはんだ」を使うかと思います。

鉛入りはんだを使う場合、私は以下の2点に注意しています。

  1. はんだを触ったあとは必ずよく手を洗う
  2. はんだづけ時の煙に有害性はない(らしい)が喉をやられるので換気を行う

気になる方は作業難度は上がりますが、鉛フリーはんだを使うのも手です。

 

作成手順

指定がない場合、左手用右手用の両方で同じ作業を実施してください。

PCB基板の側面の処理

まずはPCB基板の側面を油性ペンで黒く塗りつぶします。
動作には影響しませんが、完成時の見た目が格段によくなるため是非実施してください。

太い油性ペンがあると簡単に塗れて便利

メインプレートの組み立て

ダイオードを取り付ける

メインプレートへダイオードをハンダ付けします。
リードタイプ、SMDタイプどちらを使用しても大丈夫です。(本手順ではリードタイプを前提に進めます)

 

ダイオードは極性(取り付ける向き)があります。

基板の表示とダイオード本体をよく確認し、画像のような向きで取り付けるようにします。

ダイオードの黒い方を基板の縦線側に合わせる

 

ダイオードの足を折り曲げ、基板に挿し込みます。

ダイオードベンダーなど折り曲げ工具があると便利ですが、なくても大丈夫です。

結局のところ基板に挿さればいいので、爪などで90度に折り曲げながら挿し込んでください。

こんな感じで曲げればOK

多少ブサイクでも挿し込めれば大丈夫

 

ダイオードを挿し込んだらひっくり返して、反対側から飛び出た足を広げるように折り曲げます。

足を広げて固定する

 

右手用左手用の両方合わせて95ヵ所ダイオードを挿し込みます。

全て挿し込んだら抜け漏れがないか再度確認してください。

ダイオードの残数から使った数を逆算するのもアリ

 

この後の工程で基板から落ちないようにダイオードを挿し込んだ面からマスキングテープなどでダイオードを抑えます。

全てのダイオードを仮固定する

 

メインプレートをひっくり返し、飛び出た足を全てニッパーでカットします。

ニッパーで基板を傷つけないよう注意する

 

全てのダイオードの足をはんだづけします。

火傷に注意

 

全てのダイオードをはんだづけしたらマスキングテープを剥がします。

はんだづけに疲れたら休憩しながらやりましょう

 

キースイッチソケットを取り付ける

右手用左手用の両方合わせて94ヵ所にキースイッチソケットをはんだづけします。

 

キースイッチソケットは表面実装のパーツとなっていますので、まずはソケット取り付け位置の片側にだけ少量のはんだを溶かし込みます。

予備はんだするのは右左どっちでもOK

予備はんだを流し込んだらキースイッチソケットをはめます。

この際向きがありますので写真のようにソケットを基板の印刷に合わせて配置してください。

向きを誤るとあとでキースイッチがハマらない

 

ソケットを指で押さえながら、先ほど流し込んだ予備はんだを溶かしてソケットを固定します。

ソケットが加熱されて火傷の恐れがあるので注意

全てのソケットを仮固定できたら、続けてソケットの反対側の端子をはんだづけします。

片側は予備はんだの仮固定、片側は普通のはんだづけ、の状態

 

最後に予備はんだで仮固定していた方の端子に再度はんだを流し込み、しっかりはんだづけします。

両側しっかりはんだづけされて固定されている状態になったらOK
TRRSジャックとタクタイルスイッチを取り付ける

TRRSジャックとタクタイルスイッチを左右それぞれ印刷されている場所にハメます。

右手側はココ、左手側も同様に印刷に合わせてハメ込む

 

はんだづけする際に位置がずれないようにマスキングテープ等で固定します。

 

基板をひっくり返して、TRRSジャック4か所、タクタイルスイッチ2か所をはんだづけします。

 

ロータリーエンコーダーを取り付ける

右手側のメインプレートのみロータリーエンコーダーの取り付けが必要です。

これまでとは反対にメインプレートの表側(Main Plate - R の印字がある方)に取り付けるので注意してください。

 

3本のピンを目印にロータリーエンコーダーの取り付け位置にハメます。

ピンと穴の位置を合わせる

基板をひっくり返したら2か所のツメを折り曲げて基板にしっかり固定します。

なお本工程はロータリーエンコーダーの固定以外にProMicroとのショート防止も兼ねていますので必ず実施してください。

このツメを折り曲げる

基板に固定されるような形になったらOK

固定されたら左右5か所をはんだづけします。

 

ProMicroを取り付ける

まず基板にコンスルーを取り付けます。

コンスルーには取り付け向きがあるので注意してください。

参考URL:コンスルー(スプリングピンヘッダ)の取り付け方を教えて下さい – 遊舎工房サポートサイト

 

コンスルーの上からProMicroを取り付けます。

ProMicroのチップが見えるように取り付けてください。

 

基板とコンスルーとProMicroの隙間がないことを確認したら、コンスルーとProMicroをはんだづけします。

片側12ピン、計24ピンのはんだづけを行ってください。

各ピンの距離が近いため、初めての方は「ProMicro はんだづけ」などで検索し動画で手順を確認することをオススメします。

ピン同士のハンダがくっついてショートしないように注意

 

スタビライザーの取り付け

右手側のエンターキーと左手側のシフトキー部分にはスタビライザーを取り付けます。

 

基板に空いている大きい穴側にスタビライザーの金具が来るように取り付けます。

こちらはエンターキー側

 

先に小さい穴にスタビライザーの足を入れ、その後大きい穴側を押し込みパチッとハメます。

最後までハメないとあとで組み立て時に干渉するため注意

なお組み上げ後、トッププレートとスタビライザーが干渉しキーの動きが渋い場合があります。(製造時の個体差によります)

その場合はトッププレートのスタビライザー用の穴をカッター等で少し削り拡張するとスムーズに動くようになります。

ここを削って拡張するとスムーズに動くようになることが多い

ファームウェアの書き込み

ProMicroにファームウェアを書き込みます。

  • 左右それぞれのProMicroにファームウェアを書き込む必要があります。(片側だけにファームウェアの書き込みをした場合、正常に動作しません)
  • 左右のどちらから実施しても問題ありません。
  • ファームウェアを書き込むためにPCに接続する際は左右を繋ぐためのTRRSケーブルは繋がないでください。片方ずつ実施する必要があります。
  • PC接続中(通電中)にTRRSケーブルの抜き差しをするとショートし破損する可能性があります、注意してください。
ProMicroをPCに接続する

メインプレートに取り付けたProMicroをUSB Micro-B ケーブルでPCと接続します。

この際左右を繋ぐためのTRRSケーブルは繋がず、左右が独立した状態であることを確認してください。

ファームウェアページにアクセスする

REMAP上のEarth95sのファームウェアページにアクセスします。

ファームウェアを書き込む

右手側に書き込む場合は「Right」のFlashを、左手側に書き込む場合は「Left」のFlashをクリックします。

左右を間違えるとキーアサインがおかしくなるため注意

 

「caterina」が選択されていることを確認し「FLASH」をクリックします。

 

シリアルポートへの接続要求画面が表示されたらキーボードに取り付けた「RESETスイッチ」を押します。

表示に変化があったポートを選択し「接続」をクリックします。

画像の場合「COM7」から「COM8」に変化している

 

進捗が100%になり「Writing the firmware finished successfully.」が表示されたら「CLOSE」をクリックして完了です。

以上の手順を左右それぞれのProMicroに対して行ってください。

 

動作確認

最終的にキーボードを組み立てる前に動作テストを行います。

REMAPの設定ページにアクセスし「+KEYBOARD」をクリックします。

 

「earth95s」を選択し「接続」をクリックします。

 

キーマップ設定画面が表示されたら「…」→「Test Matorix Mode」をクリックします。

 

ピンセット等でキースイッチソケットを短絡させるか、実際にキースイッチを接続して、各キーが正しく反応するかテストします。

金属のピンセット等で短絡させると「キーを押した」と認識する

押されると色が変わる

-TIPS-

反応しないキーがある場合はパーツの取り付け忘れやハンダ付けのミスを確認してみてください。
特定のキーのみであればソケットやキースイッチの取り付け不備の場合が多いです。
縦や横1列のキーがまとめて反応しない場合はProMicro側のピンのハンダ付けに不備がある場合が多いです。

 

-注意-

USBケーブルを右手側のキーボードに接続した場合、ロータリーエンコーダーを回転させても動作しません。

こちらは仕様となりますのでロータリーエンコーダーを使用する場合はUSBケーブルを左手側に接続するようお願いいたします。

 

動作確認が完了したら次の工程に進んでください。

 

キーボードの組み立て

ボトムプレートにスペーサーを取り付ける

まずボトムプレートにスペーサーを取り付けます。

左右ともに取り付けるスペーサーは以下の通りです。

上から1段目(2穴):7mm(メスメス)2個、4mm(オスメス)2個

2段目(2穴):4mm(メスメス)2個

3段目(2穴):7mm(メスメス)2個

4段目(3穴):7mm(メスメス)3個

 

各段のスペーサーを以下のように固定します。

※表面=印字がある方、裏面=印字がない方

1段目:表面に7mm(メスメス)を配置し、裏面から4mm(オスメス)で固定

2段目:裏面に4mm(メスメス)を配置し、表面からM2ネジで固定

3段目:表面に7mm(メスメス)を配置し、裏面からM2ネジで固定

4段目:表面に7mm(メスメス)を配置し、裏面からM2ネジで固定

表面から見るとこうなる

裏面から見るとこうなる
メインプレートを取り付ける

ボトムプレートの上からメインプレートを被せます。

スペーサーの角の位置によってはハマらないので、ネジを緩めて微調整しながらボトムプレートとメインプレートが重なるようにします。

ペッタリ重なればOK

 

トッププレートを取り付ける

トッププレートを被せてネジ止めします。

左右それぞれ7か所ずつM2ネジで固定してください。

スペーサーとネジ穴の位置を合わせる
カバープレートを取り付ける

キーボードをひっくり返し、ボトムプレートから伸びているスペーサーに位置を合わせてカバープレートをM2ネジで固定してください。

左右各4か所ずつネジ止めする

 

ゴム足を取り付ける

キーボード裏面の位置マーク(〇)に合わせてゴム足を貼り付けます。

 

キースイッチを取り付ける

いよいよキースイッチの取り付けです。

お好みのキースイッチをキーボードの表側からパチパチとハメていきます。

(私はこの作業が一番好きです)

 

キースイッチは金属のピンが2本出ているので、このピンがソケットにハマるような向きで真っすぐ取り付けてください。

この2つの金属ピンが電気的な接点になる

 

なおキースイッチを取り付ける際はピンが曲がっていないかひとつひとつ目視で確認することをオススメします。

挿し込んだ時に妙に抵抗がある場合は無理に力を入れず、ピンの向きや状態を確認してみてください。

このピンが折れ曲がってることがよくある

 

なおピンが曲がっている場合もラジオペンチなどを使って真っすぐに戻してあげれば問題なく利用できる場合がほとんどです。

全てのキースイッチをはめると達成感がすごい

 

キーキャップを取り付ける

お好きなキーキャップを取り付けたら完成です!

お疲れさまでした!

 

完成したら

完成したら写真や感想をX(旧Twitter)へ投稿してもらえると嬉しいです!

その際はハッシュタグ「#Earth95s」や「#自作キーボード」をつけてもらえれば大喜びで設計者がいいね&リポストさせていただきます。

キーキャップを交換したり、色々なキーアサインを試して自分だけの1台を作り上げてください

 

またEarth95sに限らず、設計者はもっとたくさんの方に日本語配列の自作キーボードを使ってもらいたいと思っています。

Earth95sの感想や「もっとこういう機能が欲しい」といったフィードバックは大歓迎ですので、是非Xアカウント「@alektor_diy」へご連絡ください!